050から始まる電話番号から着信があり、かけ直したら料金がかかるのか気になっていませんか？
本記事では、050から始まる電話番号の概要や、料金体系を解説します。
※本記事は2025年5月26日時点の情報を基に作成しています。
050から始まる電話番号とは？
050から始まる電話番号は、「IP電話」で利用される電話番号です。
IP電話とは、声や音をデジタル信号に変換してインターネット回線を通じて相手方に送信し通話を行う電話サービスです。
インターネット回線さえあれば開通工事は不要で、コストや時間をかけずにすぐに利用を始められます。
インターネット回線を利用しているためスマートフォンだけなくパソコンでも利用でき、音声通話だけでなくテレビ電話など、さまざまな形式で通話することができます。
IP電話の種類
IP電話にはいくつか種類があります。
050の電話番号だけでなく、市外局番が割り当てられる場合やアプリを利用する場合もあります。
以下で、IP電話で使われる電話番号を解説します。
050型
050型は、「050」から始まる11桁の電話番号です。
050型の電話番号は、固定電話機だけでなく、スマートフォン・パソコン・タブレットなどさまざまな端末で通話が可能です。
また、番号の取得が比較的簡単で、費用も安価な傾向にあります。（具体的な料金はサービスプロバイダによって異なります。）
そのため、企業の問い合わせ窓口や個人事業主にも利用されることが多いです。
0AB-J型（ひかり電話）
0AB-J型（ひかり電話）は、市外局番から始まる10桁の電話番号です。
番号の頭についている市外局番から、発信元の地域を簡単に判断できます。
そのため、0AB-J型の電話番号は社会的信頼を得やすい傾向にあります。
また、0AB-J型はアナログ回線の電話と同等の通話品質が求められており、通話音声が安定しています。
さらに、契約するプロバイダによっては、「110」「119」などの緊急通報やフリーダイヤルにもかけることが可能です。
IP電話アプリ型
IP電話アプリ型は、電話番号がなく、アプリのインストール時に設定したIDなどが番号の代わりとなります。
通話料金は無料ですが、通話できるのは同一アプリ間に限定されています。
一般的にIP電話アプリ型は音声品質が低いことが多く、時間帯やインターネット環境によっては、ノイズや途切れが起こる可能性があります。
050から始まる電話番号の料金
通常の電話と同様に、050から始まる電話番号の着信に出るだけでは通話料はかかりません。
IP電話（050）に電話をかけたり、折り返したりすると通話料が発生します。（通話料は、IP電話を契約するプロバイダにより異なります。）
IP電話を契約して利用する場合は、固定電話や携帯電話から発信するよりも通話料を抑えることができます。
また、IP電話の提携するプロバイダ同士であれば無料で通話できることが多いです。
（詳細な通話料は、サービス提供会社のHPを参照してください。）
具体的な料金は、下記をご確認ください。
| 項目 | IP電話 | 固定電話 | 携帯電話 |
| 基本料金 | 0~500円 | 550~3,000円 | 0~990円 |
| 市内通話 | 8~8.8円/3分 | 8.8~9.3円/3分 | 54~180円/3分 |
| 市外・県外通話 | 8~8.8円/3分 | 8.6~88円/3分 | 54~180円/3分 |
| 携帯宛通話 | 53~54円/3分 | 60~70円/3分 | 54~180円/3分 |
| 国際電話 | 18~24円/3分 | 160~180円/3分 | 204~234円/3分 |
| IP電話宛通話 | 0円/3分 | 10~11円/3分 | 120~180円/3分 |
050の電話番号を利用するメリット・デメリット
050の電話番号を利用するメリット・デメリットは以下の通りです。
※サービス提供会社によってサービスの詳細は異なります。
- メリット
-
・一般的な市外局番と比較して低コストで利用できる
従来の市外局番から始まる電話番号に比べて、通話料や基本料金が安く設定されていることが多いです。・移転しても番号が変わらない
オフィスや自宅の場所が変わっても、同じ電話番号を継続して利用できるため、移転に伴う電話番号変更の手間などが発生しません。・即日利用可能
インターネット回線を利用するため、物理的な電話回線の工事が不要な場合が多く、申し込みから短期間で、早ければ即日から利用を開始できます。 - デメリット
-
・サービス提供会社によっては通話品質が悪い
050の電話番号はインターネット回線を利用するため、契約するサービス提供会社やご自身のインターネット環境次第で、通話の音声品質が不安定になることがあります。・緊急通報番号（110、119など）に発信できない
050の電話番号は、地域番号が割り振られないため、位置情報が特定できません。
そのため、110や119などの緊急電話番号に発信できません。・迷惑電話や詐欺に使われることがあるため、不審に思われる可能性がある
050の電話番号が迷惑電話や詐欺に悪用される事例があるため、相手によっては050番号からの着信を警戒されたり、不審に思われたりする可能性があります。050から始まる電話番号の着信に注意したほうがいい理由はこちらで解説しています。
050から始まる電話番号の着信を注意した方がいい理由
050から始まる電話番号を見慣れない人はあやしいと感じるかもしれませんが、すべてが迷惑電話や詐欺電話ではありません。
しかし、注意する必要もあるため、理由を以下で詳しく説明します。
営業電話で利用されるため
IP電話は通話料金が比較的安いため、営業や勧誘目的で多くの企業が利用している可能性があります。
営業電話の中には、しつこくかかってくるものもあるため注意が必要です。
詐欺などに悪用されることもあるため
IP電話からの着信全てが詐欺ではありませんが、詐欺電話に使われている事例も報告されています。
このような背景から、2024年4月施行の携帯電話不正利用防止法により、IP電話の契約時には本人確認が必須となりました。
これにより、詐欺師がIP電話番号を取得することは困難になっています。
実際に、以下の図の青線が示すように050から始まる電話番号は以前よりも特殊詐欺に利用されることは少なくなりました。
一方で、2024年4月より前に契約していた番号は本人確認が不要なため、全てのIP電話からの着信が安全とは言えず、引き続き注意が必要です。
【参考情報】
警察庁｜令和6年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について（確定値版）
050から始まる電話に出てしまったときの注意点
050から始まる電話番号の中には、しつこい営業電話や詐欺電話があります。
その際は、以下の点に注意しましょう。
あやしい電話に出てしまったときの対処法は、以下の記事で詳細を確認してください。
【関連記事】
迷惑電話の被害を防ぐ対策
050の電話番号の使った迷惑電話がかかってきたときの対処法を以下で詳しく解説します。
発信元を確認する
企業が利用する番号の場合は、インターネットで検索することでどこの企業が利用しているかを確認できます。
知らない電話番号から着信があったら、まず検索をしてみましょう。
着信拒否設定をする
悪質な迷惑電話が続けてかかってくる場合は、携帯電話で着信拒否設定をすることが有効です。
詳しい着信拒否の設定方法は、以下の記事を確認してください。
【関連記事】
詐欺電話対策アプリを導入する
詐欺電話対策アプリには、見知らぬ発信元の情報を表示する、詐欺電話と思われる着信を警告するなどの機能があります。
詐欺電話から身を守るために、導入を検討しましょう。
トレンドマイクロ 詐欺バスター（iOS/Android）
【トレンドマイクロ 詐欺バスターで詐欺電話をブロック！】
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※iPadOSでは詐欺電話対策はご利用いただけません。iOSでは発信時のブロック(自動的な切電)はご利用いただけません。
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詐欺の可能性があるメッセージをSMSフィルタで識別し、迷惑メッセージフォルダに自動で振り分けます。
個人情報や金銭を狙うフィッシングサイトや、不正アプリをダウンロードさせるサイトなどの、不正なサイトへのアクセスをブロックします。
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050から始まる電話番号は発信元を確認しましょう
050から始まる電話番号の着信はすべてがあやしいとは限りませんが、中には注意が必要なものもあります。
相手の電話番号に心当たりがない場合は、電話に出る前に発信元を確認し、詐欺電話対策アプリを利用して詐欺を未然に防ぎましょう。
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