通販サイトや宅配業者を装った迷惑メールや迷惑SMS(ショートメッセージ)が何度も届き、「なぜ自分のアドレスが知られているの?」「誰が送ってくるの?目的は何?」と不安に感じることはありませんか?
中には、金銭被害などにつながる危険な迷惑メールも確認されているため、被害を防ぐための対策も必要です。
この記事ではメールアドレスが知られてしまう原因や送られてくる理由、迷惑メールの被害を防ぐ対策について詳しく解説します。
なぜ自分のアドレスに迷惑メール/迷惑SMSが届くのか
迷惑メールや迷惑SMSは、以下のような理由で第三者がメールアドレスや電話番号などの情報を入手することで、送信されています。
迷惑メール/迷惑SMSが全て危険というわけではありませんが、中にはAmazonなどの有名企業を装ったり、投資の誘いを装ったりして、個人情報や金銭を盗む目的の危険な事例があります。
いずれにしても、送信者にメールアドレスや電話番号を教えていないのに、迷惑メールや迷惑SMSが送られてくることを疑問に思うでしょう。
第三者がメールアドレスや電話番号などを入手する方法を理解して、これらの情報をむやみに送信者側に知られないようにしましょう。
まずは、以降で迷惑メール/迷惑SMSが届く理由を詳しく解説します。
ブログやSNSなどで公開されているメールアドレスの収集
悪意のある第三者は自動ツールを使ってブログやホームページ、SNSなどに公開されているメールアドレスを収集しています。
そのため、インターネット上にメールアドレスを公開していると、知らないうちに迷惑メールの宛先として設定されてしまい迷惑メールが届く可能性があります。
そのため、むやみにインターネット上にメールアドレスなどの個人情報を公開するのは避けましょう。
※迷惑メール対策として、フィルター機能で特定のメールアドレスを受信拒否設定しても、送信元のアドレスが変更されると迷惑メールは届いてしまいます。
無料のゲームサイトや懸賞サイトへの登録
ゲームサイトや懸賞サイト、モニターサイト、占いサイト、待ち受け画像のダウンロードサイトなど、インターネットには無料で利用できるサービス・サイトが存在します。
そうしたサービス・サイトに登録したメールアドレスや電話番号に対して、宣伝メール・SMSなどが送信されることがあります。
このようなメールを受け取りたくない場合は、メールアドレスや電話番号をむやみに登録しないようにしましょう。
企業やサービスからの情報漏えい事故
無料サイトではなく信頼できる企業やサービスを利用していても、ハッキングや関係者の持ち出しなどにより、情報漏えい事故が起きる可能性があります。
流出したメールアドレスや電話番号が悪意のある第三者に渡ると、迷惑メール/迷惑SMSの宛先として利用されることがあります。
フィッシング詐欺
フィッシング詐欺とは、大手企業や有名サービスのサイトを巧妙に装った偽サイトを利用して、個人情報やメールアドレスを盗み取る詐欺のことです。
悪意のある第三者が、フィッシングサイトを利用して不正に手に入れたメールアドレスや電話番号宛てに迷惑メール/迷惑SMSを送ることが考えられます。
フィッシングサイトによる被害は、迷惑メールだけでなく入力した個人情報によって、アカウントを乗っ取られたり、最終的に金銭的な被害を受けたりする可能性があります。
フィッシング詐欺にだまされないように、以下の記事で手口や対策を確認しましょう。
【関連記事】
ウイルスバスター セキュリティトピックス | フィッシング詐欺の被害にあわないためには?対策を実例と共に解説
自動ツールによる宛先メールアドレスの大量生成
世の中には自動的に大量のメールアドレスを生成するツールも存在し、「abc123@xxx.jp」「abc456@xxx.jp」「efg789@xxx.jp」などとメールアドレスをランダムに生成できます。
(@以降は、アドレスを提供している事業者によって決まっているので、@gmail.comや@docomo.ne.jpなど、容易に想像できます)
送信者はツールを使って生成した大量のメールアドレス宛てに一斉にメールを送るので、ランダムに生成されたメールアドレスと、あなたのメールアドレスが一致してしまうと迷惑メールが届くことがあります。
単純なメールアドレスは、ランダムに生成されたメールアドレスと一致する可能性が高くなります。
新しくメールアドレスは設定する場合は、単純な文字列を避け他人から推測されにくいメールアドレスを設定しましょう。
ウイルス感染による情報流出
ウイルスなどの不正プログラムに感染すると、デバイス内の個人情報が盗み取られる危険があります。
家族や友人の端末が悪意のある第三者によってウイルスなどの不正プログラムに感染させられた場合、保存されていたメールアドレスが流出し、迷惑メールの送付先として利用されることがあります。
同様に自分のデバイスがウイルスに感染した場合、デバイス内のメールアドレスや個人情報が流出する可能性があります。
知らない間に周りの人へ被害が及ばないように、以下の記事を参考にウイルス感染を防ぎましょう。
【関連記事】
ウイルスバスター セキュリティトピックス | スマホがウイルスに感染しているか調べる方法と感染を防ぐ対策
ウイルスバスター セキュリティトピックス | パソコンがウイルス感染したかも?すぐできる感染確認・削除方法“
自分のメールアドレスが流出しているか確認する方法
お使いのメールアドレスの流出が気になる場合は、専用のツールで流出有無を調べましょう。
メールアドレスの流出を確認できるサービスとして、トレンドマイクロは、ウイルスバスター チェック!を無料で提供しています。
LINE公式アカウントと友だちになってメニューからメールアドレスを入力すると、メールアドレスに紐づく他の個人情報がインターネット上に流出しているかどうかを簡単に調べることができます。
ウイルスバスター チェック!(無料)
以下の「友だち追加はこちら」をタップするとLINEアプリが起動します。
パソコンをお使いの場合は友達追加用のQRコードがポップアップ表示されます。
もし自分のメールアドレスが流出していたら?
※クリックして対処方法を見る
メールアドレスが流出している場合、悪意のある第三者があなたのメールアドレスを知っている状態のため、今後も迷惑メールが届き続けるおそれがあります。
またお使いのSNSや通販サイトのアカウントに推測されやすいパスワードを使用していると、流出したメールアドレスと推測されたパスワードを使って不正ログインをされる危険があります。
万が一不正ログインをされると、アカウントに登録している個人情報やデータの流出や、通販サイトでの勝手な注文やSNSのなりすまし投稿などの被害につながる可能性があり、事前の予防策が必要です。
【トレンドマイクロの個人情報保護アプリのご紹介】
トレンドマイクロ ID プロテクションは、個人情報流出による被害を防ぐアプリです。
メールアドレス、クレジットカード情報などの個人情報流出の有無を常時監視し、万が一流出を確認した場合、セキュリティアドバイザーがメール・電話にて対処方法を支援します。
※ 情報の流出や不正利用時の対処支援は問題解決のご支援を行うためのもので、問題解決を保証するものではありません。
以下のアプリストアより、無料でダウンロードしましょう。
トレンドマイクロ ID プロテクション無料体験版
・トレンドマイクロ ID プロテクションの「個人情報漏えい監視機能」
メールアドレス、クレジットカード情報などの個人情報がインターネットやダークウェブに流出していないかを常時監視できます。
・情報流出時の対処支援
モニタリングしている個人情報の流出が確認された場合、セキュリティアドバイザーによりメール・電話にて対処方法の支援を受けることができます。
・パスワード管理
IDやパスワードを安全に記憶し、一括管理。最高レベルの暗号化方式であるAES 256bitでデータを保護します。パスワードを簡単かつ安全に生成することも可能です。
・SNSアカウントのプライバシー保護
SNSアカウント(Google/Facebook/Instagram)に不正利用があった場合に、お客さまのメールに通知したり※1、アカウントのプライバシー設定が安全であるかチェックしたりできます。※2
※1 すべての不正利用を検知することを保証するものではありません。Google および Facebook、Instagramが対象です。
※2 Windows および Mac のブラウザ拡張機能でのみご利用いただけます。
・インターネット利用時のプライバシーの保護
追跡型広告に利用されるWeb閲覧履歴など、広告主や攻撃者による情報収集を防止することで、お客さまのプライバシーを守ります。
・危険なWebサイトを警告
閲覧しているWebサイトが個人情報を盗む不正サイトでないか確認し、不正サイトと判定した場合に警告します。Chrome および Edge のブラウザ拡張機能でのみご利用いただけます。(Windows/Macデバイスのみ対応)
送信者はなぜ迷惑メール/迷惑SMSを送ってくるのか?
有名企業の名前をかたる迷惑メールや迷惑SMSを送信者が送ってくる目的は、主に3つあります。
金銭などをだまし取るフィッシング詐欺やウイルス感染などの被害につながる迷惑メールもあるため、以降で紹介する3つの目的を確認して、迷惑メールが届いた場合も落ち着いて対処しましょう。
- 広告や宣伝
-
サービスの利用促進や商品販売の広告、宣伝を目的とする場合があります。
単にサイトへの誘導を目的としたものもありますが、中には悪質なオンラインショップや詐欺サイトへ誘導するものもあります。
- フィッシングサイトへの誘導
-
フィッシングサイトとは、特定の企業やサービスを装ってIDやパスワード、クレジットカード情報などを入力させて、個人情報や金銭を盗み取ることを狙った危険なWebサイトのことです。
大手通販サイトや金融機関、携帯キャリアなどを装ったメール・SMSを送り、フィッシングサイトに誘導する事例が確認されています。
- ウイルスのばらまき
-
特に迷惑メールの中には、受信者のパソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末をウイルスなどの不正プログラムに感染させることを狙ったものもあります。
例えば、悪意のある迷惑メールの添付ファイルを開くと、ウイルスに感染してしまう可能性があるので注意してください。
迷惑メール/迷惑SMSの受信をブロックする方法
危険な迷惑メールや迷惑SMSによる被害を防ぐためには、受信そのものをブロックするのが有効です。
ここでは、迷惑メール/迷惑SMSの受信を防ぐ具体的な方法を紹介します。
迷惑メール/迷惑SMSが届いたときの対処法や届いても被害を抑えるための対策についても確認したい方は、こちらをご参照ください。
- 携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダのフィルター設定をする
-
携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダのメールアドレスを利用している場合は、携帯キャリアやプロバイダが提供している迷惑メールフィルターなどで受信を防ぐことができます。
またSMSに対しても同様のフィルターが設定できる場合があります。
迷惑メールフィルターや迷惑SMSフィルターの設定方法は各携帯キャリアのWebサイトをご参照ください。
【参考情報】
NTT docomo |迷惑メールでお困りの方へ
SoftBank|迷惑フィルターの設定
au |迷惑メールフィルター設定(@au.com/@ezweb.ne.jp)
楽天モバイル |迷惑メールを申告する方法
Y!mobile|迷惑メールが届く場合の対処方法を教えてください。
UQ mobile|メールサービス設定方法/迷惑メールフィルター - メール/SMSアプリのフィルター機能を利用する
-
メールアプリには、特定の差出人からのメールや特定のキーワードがメールに含まれていた場合に、自動的に迷惑メールフォルダに振り分けるフィルター機能が用意されています。
また、SMSアプリに対しても同様のフィルターが設定できる場合があります。
以下の記事を参考に各アプリでの設定を試してください。【関連記事】
- セキュリティ対策ソフトのスパムメール/SMS対策機能を利用する
-
セキュリティ対策ソフトには、迷惑メールや迷惑SMSの振り分け機能を搭載している製品があります。
例えば、ウイルスバスター クラウド(Windows)は、個人情報や金銭を盗むことを狙ったサイトのURLが含まれているメールを検出し、自動的に「迷惑メールフォルダ」に振り分けます。
(テキストだけではなく、画像形式の迷惑メールも検知します)またウイルスバスター モバイル(iOS/iPad OS/Android)は危険なSMSを自動的に別フォルダに振り分けることが可能です。
ウイルスバスターモバイルの主な機能※クリックして開く
- メールアドレスを変える(単純すぎるメールアドレスを避ける)
-
迷惑メールがあまりにも届くような場合は、メールアドレスを変える手段もあります。
知り合いに連絡が必要になるなど手間はかかりますが、新たにメールアドレスを設定する場合は、単純すぎるメールアドレスを避けるようにしてください。
英字(アルファベット)と数字を組み合わせて、文字数も多くし、推測されにくいメールアドレスを設定すると良いでしょう。
- インターネット上でメールアドレスや電話番号を公開しない
-
インターネットの利用者の中には悪意を持って個人情報を収集する人がいます。
そのためインターネット上でメールアドレスや電話番号を公開しないでください。
- 運営元が分からないあやしいサイトやアプリを利用しない
-
インターネットのサイトやアプリにはサイトの運営元や運営者が明確になっていないなどのあやしい場合があります。
少しでも不審感を覚えた場合は利用しないようにしてください。メールアドレスなどの個人情報を狙って、最新機種のスマートフォンが当たる、などのおいしい話をうたう場合もあるため注意してください。
迷惑メールが届く理由についてよくある質問
ここでは、迷惑メールが届く理由についてよくある疑問を説明します。
迷惑メールが急に増えたのはなぜですか?
迷惑メールの受信が急に増えた場合、その原因を一つに特定することは難しいです。
広告宣伝メールを除き、身に覚えのない怪しい迷惑メールの受信が増えた場合、まず考えられる原因として、メールアドレスが新たに第三者に流出している可能性があります。
特にフィッシング詐欺を目的としたメールは、大量のアドレスに一斉送信されるだけでなく、装う企業やサービスを変えてしつこく送り続けることがあります。
またメールアドレスが複数の場所に流出している場合、特定の期間に迷惑メールが届くタイミングが重なるということが考えらます。
身に覚えのない迷惑メールが届いたら、まずは自分のメールアドレスが流出していないか、ウイルスバスター チェック!で確認してみましょう。
なぜ迷惑メールの送信者は捕まらないのですか?
迷惑メールの送信者は、捕まらないように複数の手法で工夫をしているため、取り締まるのが技術的に難しいです。
例えば、悪意のある迷惑メールの送信者は海外のサーバーを経由するなどして送信元を特定されないようにしています。
また他人のデバイスを不正に乗っ取り、遠隔操作によって迷惑メールを送信している場合があり、一概に直接の送信者に悪意があるとも言えない場合があります。
一方で法律の観点では、迷惑メールは「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」の違反や、内容によって「偽計業務妨害罪ないし威力業務妨害罪」、「傷害罪」、「詐欺罪」などに該当する可能性があり、実際に迷惑メールの送信者が捕まるケースも存在します。
【参考情報】
日経クロステック | 迷惑メール54億通、「タクミ通信」逮捕の舞台裏を千葉県警に聞く
朝日新聞デジタル | 「1日40万件送信」メール乗っ取り詐欺疑い、4人逮捕
アトム法律事務所弁護士法人 | 迷惑メールを送りつけることは刑事事件になる?|刑事弁護士が解説
迷惑メールが一向になくならないのはなぜですか?
一般的にメールはプログラムを使うことで、大量のアドレス宛に簡単に送信することが可能です。
また前述の通り、悪意の迷惑メールの送信者は、送信元を特定されないようにしているため、取り締まることが難しいです。
送信先のメールアドレスを入手する方法も複数あるため、悪意のある第三者がフィッシング詐欺などを目的として、危険な迷惑メールを大量に送り続けているのが現状です。
怪しい迷惑メール/迷惑SMSが届いたときの対処法
怪しい迷惑メールや迷惑SMSを受信した場合は、開かずに削除しましょう。
もし開いてしまった場合は、どんなアクションを取ったか、落ち着いて確認してください。
迷惑メール/迷惑SMSを開いてしまっても、以下4つのパターンによって対処法が異なります。
危険性が高いと考えられるのは②③④の場合で、この場合は適切な対処が必要です。
以下で解説している対処法をご確認ください。
【関連記事】
悪意のある迷惑メールや迷惑SMSが届いても被害を受けないための対策
迷惑メールや迷惑SMSを受信しただけ、あるいは開いただけでウイルスに感染したり、個人情報が盗まれたりする可能性は高くありません。
しかし、HTMLメール※1の場合には開いただけで不正なプログラムが実行されてしまうことがあるので、注意が必要です。
悪意のある迷惑メールの被害を防ぐために、次のような対策を行っておくと安心です。
※1 HTMLメール=メール内への画像や動画の挿入や、文字のフォントや色など自由に調節することが可能なメール
※2 OS(オペレーティングシステム)=WindowsやiOSなどのコンピュータやスマホを動かす土台となるソフトウェアのこと
詳しい迷惑メールの対策については、以下の記事を参照してください。
【関連記事】
第三者にメールアドレスを知られないように気を付けよう
本記事で説明したとおり、迷惑メールの送信者はいくつか方法であなたのメールアドレスや電話番号を入手します。
完璧に対策することは難しいですが、携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダが提供しているフィルターやメールアプリの対策機能、セキュリティ対策ソフトなどを使って、迷惑メール/迷惑SMSの受信そのものを防ぐことを検討しましょう。
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