個人情報/プライバシー

iPhoneの「アクティビティの追跡(トラッキング)」とは?アプリごとの設定方法について説明

iPhoneを使用している際、「アクティビティの追跡」や「トラッキング」の許可を求めるメッセージが表示されて、どのように対処したらよいかがわからず、疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、これらのメッセージの意味や、許可した場合に安全なのか、その場合のメリット・デメリット、設定方法までを紹介します。
インターネット利用中に自身の情報を正しく管理するためにも、アクティビティの追跡やトラッキングについて、しっかり理解しておきましょう。
※本記事は2023年6月8日時点の情報を基に作成しています。

iPhoneの「アクティビティの追跡」「Appにトラッキングしないように要求」の意味は?

iPhoneで新しくアプリ(App)をインストールした際などに、「あなたのアクティビティの追跡することを許可しますか」と表示されることがあります。このメッセージは、他のアプリやWebサイトを横断してWebサイトの閲覧履歴などのユーザの行動を追跡(トラッキング)してもよいのか確認を求めるものです。

これを許可することで、アクセス履歴や検索履歴などを解析した結果に基づき、ユーザの関心に沿った広告が表示されるようになり、このような広告を追跡型広告と呼びます。
この際、「Appにトラッキングしないように要求」を選択すると、ユーザの興味関心に近い広告が表示されなくなります。そのためユーザによっては、興味がある広告が表示されなくなったことで、不便に感じることもあるかもしれません。

なお「トラッキング」とは、Webブラウザやアプリ上の行動履歴を収集・分析するという意味のネット用語です。

トラッキングを許可することで追跡される情報は?

各アプリがトラッキングしている情報は、App Store、またはAppleの公式ページで確認できます。参考例として「Twitter」は、以下のデータをユーザのトラッキングに使用しています。

【ユーザのトラッキングに使用されるデータ】※各データの詳細な定義はこちら
・購入
・位置情報
・連絡先情報
・ユーザコンテンツ
・閲覧履歴
・ID
・使用状況データ

※2023年6月1日時点の情報です。

例えば、他のブラウザアプリで閲覧したWebサイトの履歴に基づいて、「Twitter」内でどんな広告を表示するのかを決める、といった用途でデータが使われます。

このように自分が使用中、もしくは使用を検討しているアプリが、どのデータをトラッキングしているのか、事前に確認すると安心です。

トラッキングを許可しても安全?

iPhoneのアプリにトラッキングを許可した場合、プライバシーが守られるのかを不安に思うかもしれません。トラッキングを許可すること自体に直接的なセキュリティ上の危険性はありませんが、どういった情報がトラッキングされているのかを理解した上で、必要に応じて許可する・許可しないを選択しましょう。

トラッキングされているデータは、サービス提供者側がユーザの興味関心に近いを表示したり、アプリの使い勝手を改善したりする目的で使用されます。
また、Appleはプライバシー保護に対するユーザの不安を取り除くために、トラッキングの透明性について以下のようなポリシーを掲げています。

アプリが他社の所有するアプリやウェブサイトを横断してあなたの行動を追跡する場合には、あなたの許可を得ることが義務付けられます。さらに「設定」では、アプリごとの設定を変更したり、許可を求めるメッセージを今後表示しないようにすることもできます。

引用元:Apple プライバシー|アプリのトラッキングの透明性。

プライバシーに関するAppleのポリシーや保護するための機能、対応は上記のページで確認できます。トラッキングへの理解をより深めるためにも、一読しておくとよいでしょう。

トラッキングを許可した場合としなかった場合の違い

アプリにトラッキングを許可した場合と許可しなかった場合には、それぞれ以下のようなメリットとデメリットが考えられます。

トラッキングを許可した場合

トラッキングを許可した場合には、アプリやWebサイトでの行動履歴が収集・分析されます。また年齢や居住地などの情報から、ユーザの興味関心に近いと判断されたサービスや商品の広告が配信されやすくなるため、人によっては「自分の行動を監視されている」という気持ちになるかもしれません。
自分の興味関心に近い広告を表示させたい場合は、トラッキング通知の「許可」を選択しましょう。

トラッキングを許可しない場合

トラッキングを許可しない場合は、アプリやWebサイト上での行動履歴が収集されなくなるため、ユーザの興味のない広告が表示されやすくなります。
トラッキングを許可しなかった場合でも、そのアプリを使用できなくなることはないので、インターネットでの行動を監視されているようで不快に感じる場合は、「Appにトラッキングしないように要求」を選択しましょう。

アプリのトラッキングを管理する方法

iPhoneでは、すべてのアプリに対してトラッキングの許可を管理できます。内容やアプリごとの変更は設定後にもいつでも行えます。

「Appへのトラッキングの許可」に関する設定変更は以下の手順になります。

1.「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「トラッキング」の順に選択します。

2.リスト上の任意のアプリについて、許可をオン、またはオフにできます。
すべてのアプリからのトラッキングの許可の要求を停止するには、画面上部にある「Appからのトラッキング要求を許可」をオフにします。

【参考情報】
iPhoneでAppのトラッキングの許可を制御する

トラッキングを理解・活用して、快適にネットを利用しよう

トラッキングを許可することで、ユーザにとって興味関心に近い内容の広告が表示されるようになります。アプリがトラッキングしている情報はいつでもユーザ自身が確認できるため、必要に応じてトラッキング許可の設定を変更して、安心してインターネットを利用しましょう。

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